2013/07/24 [コラム] 北欧の食卓に咲く青い花、ブロブロム

北欧の夏は日照時間が長いことで知られています。朝の3時頃から太陽が昇り始め、空がピンク色の夕焼けに染まるのは深夜近く。夜の9時を過ぎても子供たちは外を駆け回り、大人たちはオープンカフェや家の庭でお酒やコーヒーを飲みながらいつまでもおしゃべりを楽しみます。スウェーデンの夏の長い一日が、私は大好きです。

そんな夏の夜は時間をつい忘れてしまい、ディナーの開始はいつも夜9時頃に……。さて、今夜のサマーメニューをご紹介しましょう。まず、サーモンなどの冷たいアペタイザーで食欲を加速させたら、魚屋さんで求めた今日捕りたてのタラとシュリンプを使ったメイン料理をゆっくりと味わいます(写真をご覧ください)。スウェーデン人の主食であるたっぷりのポテトも忘れません。料理のお供は、キリリと冷えたドイツのリースリングのホワイトワイン。最高の組み合わせでしょう? そして締めくくりは、昼間に畑で摘んだフレッシュなイチゴとアイスクリーム。

さて、サマーメニューに花を添えるのが、グスタフスベリー社のテーブルウェア“Blå Blom”(ブロブロム、ブルーフラワー=青い花の意味)です。白いボーンチャイナにコバルトブルーの押し抜き型が映えるこの食器は、スウェーデン人で知らない人はいないと断言できるほど有名なシリーズです。すでに生産終了(1874年から2006年まで製造)しているのですが、大切に使い続けている家庭は多く、Blå Blomを置いていないサマーハウスはないのではと。要確認ですが(笑)。透明感があって、上品で、優しさに溢れたテーブルウェア、Blå Blomは、スウェーデンの夏の夜の食卓に欠かせないアイテムです。